学生コラボSR主義日記

サラリーマンである自身の生き方に革命を起こすべく学生とコラボを続ける活動日記

ライパチくんのボテボテ1塁ごろが、なぜか一番の歓声を生んだストーリー

ライパチ(ライトで8番打者⇒一番下手)のボテボテ1塁ゴロが、
なぜか試合中で一番の歓声を生んだ実話ストーリーに、
学びを得た。というお話しを書きました。
よかったら、続きを読んでください。

 

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今日は、大ちゃんの初試合出場。記念すべき日だ。
そして、大ちゃんのチームにおける役割を発見した記念すべき日でもある。
パパは、この日を忘れたくないので、書き残したいと思ったんだ。
なぜなら、大ちゃんに、大切なことを教わったからね。


うちの子は、地元の少年野球チームで
ライパチです。


ライパチとは、守備位置がライト・打順が8番。
要は、一番チームで下手な選手です。


ちょっとオーバーですが、
イメージとしては、
ドラえもんの「のび太」のように
バンザイしてフライを追いかける感じ。


無理もない。


周りの子たちは、チームに入って2年くらい
毎週厳しい練習を経験してきている。
それに比べ、うちの子は、入ってまだ2ヶ月
圧倒的に経験不足。
遊び程度の打球なら取れるが、少年野球レベルの打球は取れるはずもない。


正直、僕は、このチームに入れることに疑問を持っていた。
大人の事情?子供にとっての理不尽?がスタートだったからだ。
(でも、本当に入れたかったのは、子供に「強く」なって欲しかったから。)
地元の少年野球チームが、この世代の人数が少ないために、
試合に出るのが困難。ということで、
ほんの少し野球経験があるというだけで、熱烈な入団要請を受け、
子供は本心が決まる前に、なんとなく参加し、参加したら最後。


チームの帽子をもらうは、
ユニホームが用意されるは。
で。
もう辞められない状況になってしまっていた。


入団後、何度か聞いてみたけれど、
大ちゃんは「続けるよ」と答えたので、
今日に至っている。


練習をたびたび見に行くと、
必ずこの光景を目にする。

シートノック(9人が守備位置について、試合形式のノックをする練習)の時。
エラーをすると、取れるまで、何度もノックが飛んできます。
他の子は、あっても2球で終わるのですが、
大ちゃんは、取れない。


グローブに当たるんだけど、取れない。
後ろに飛ぶ打球は、余計取れない。


取れないと、大ちゃんが声を出すまで、コーチはバットを振らない。
「もう一丁。お願いします!」「さーあ来い」
声が小さいと、再度声を出させます。
何度も取れないと、次第に涙声になります。

 

わかるよ。悔しいもんね。

 

フライを取り損ねるたび
「ほら。後ろのフライの追い方は、半身で。って、ドイツ村で教えたじゃないか」
など、心の中でつぶやく私。


まあ5球も打って取れないと、練習が止まるから、
コーチも取りやすい打球にしてくれて、無事終わるのですが。。。


僕は、チームのためにも、試合には、ウチの子より上手なBチーム(1学年下)の子)使ってほしいと思っていた。
なぜなら、僕も、5年生にてレギュラーに選ばれたことがあったんだけど、
「親が子供会会長をしてるから」と6年生に言われ、泣きながら辞退させてほしいって電話した経験があるからだ。


『Bチームに、ウチの子より上手な子がいるんだから、別にこのチーム辞めたっていいんじゃないの?』
と思うことも、正直たまにあった。
今回の練習試合を迎えるまでは・・・

 

そんなこんなで迎えたのが
チーム初の練習試合。


雨予報も、なぜか、そこだけ晴れる不思議な天気であった。
もしかして、私の父が天国から見たいから、そこだけ雨雲がなくなったのだろうか・・・


試合が始まるも、
当然、大ちゃんは、ベンチ。
というか、ボールボーイ(汚れたボールを拭き、審判にたまに私に行く役)をしていた。
ちゃんとチームに声援を送りながら。
がんばってやっている様子は、見てわかった。


でも・・・
きっと、内心は、ホッとしているんだろうな。

僕は、そう思っていました。

 

試合が進み、最終回を前に
監督に呼ばれる。


「ほへーーー!!!」
と、誰が見てもわかるリアクション!

 

リアクションが小さい(私に似て)大ちゃんとしては、
本当、めずらしいことだった。
驚愕レベルのリアクションだった(笑)


きっと、
代打で出ることを告げられたのだろう。


ほどなくして、最終回を迎える。

すると、相手投手が交代した。


そう。
2回くらい前から
ベンチ脇で、「バシッ。バシッ。」と音を出して
速球を投げ込んでいた子だ。


僕は、てっきり
彼は6年生で、遊びに来ているもんだと思っていた。


彼は、相手のエースらしい。
明らかに前の回までに投げていた投手とは違う。
ギアが2~3段違う。


「ほんと、運悪いな~。」
って、正直思ったよ。僕は。

 

そんなこんなで、
大ちゃんは打席に入った。


1球目。
見逃しストライク。


2球目。
空振りストライク。


まあ、しょうがないなって、
正直思っていた
3球目!!


「ボテッ」


何と、バットに当たったのです!!


その瞬間。。。

 

「走れ!!」「行けーーー」
見に来ていたママ連中だけでなく、
チームメイトも、
監督も、コーチも
みんなが、何かしら声を発していた。


明らかにアウト見え見えなのに、
みんな
「行けーーー」
って言うんだ。これが。


それ以前の回で、ヒットや大飛球を打った子もいたのに、
試合で一番の歓声が上がった。

 

「アウト。」


当然、アウトだったのですが、
ベンチに帰ってくると
なぜか拍手で迎えられていた。

 

さすがに胸が込み上げてくるものがありました。


正直、なぜ、あんな歓声が起こったのか?
わからずにいました。

 

それから、数日が経ちました。
まだ、あの歓声の理由はわかっていません。


でも、
このストーリーから、学ぶことがありました。
能力の劣る人にも、確実に役割がある。という学びです。


・チームをひとつにする効果がある。(みんなが応援したくなっちゃう)
・チームメイトを奮起させる。(アイツが当ったんだから、俺は三振するわけにはいかない)


特に、
チームをひとつにする効果に、大きなものを感じました。


★これから新入社員として会社に飛び込む皆さん。
 最初はできなくても、いいんです。
 君たちがいることに価値がある。ということを覚えておいてほしい。


で。
実は、この後にもストーリーがありまして。。。


こんな経験をしたもんだから、
大ちゃんが好きなものを奢る。と決めて、待っていました。


ようやく帰宅した途端。
大ちゃんは泣き出しました。


こちらからすると、
バットに当たったんだから、
しかも相手のエースだし、
喜ぶものかと思っていたので、
ビックリしちゃいました。


「アウトになっちゃった。
 チームに貢献できなかった。」
涙声に混じり、
そればかりしか言いませんでした。


ようやく元気になったところで
大好きなカルボナーラを食べに行きました。
その帰り道。


こっそり聞いたんです。
『大ちゃん。よくエースの球をバットに当てたね。
 ところで、ボール見えてた?』


「うーーん。よく覚えてないや。たぶん見てたと思うけど・・・
 いや、見えてなかったかな?」
本当、正直ものだよ。大ちゃんは。
そこがいい所だよね。

 

大ちゃんらしい!


そして、妻からの
『えーーー。もしかして「行けー」ってあんなに声出したのに~。
 聞こえてたでしょ?』
という問いに対しても
「うーーん。聞こえなかった。
 だって、それどころじゃないもん。」


それだけ集中していたってことですね(笑)